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ゾーン 相場心理学入門

ゾーン 相場心理学入門

『「Zone」をあえて訳してみると「明鏡止水の境地」となる。邪念のない落ち着いた静かな心境だ。
ダグラス氏は「この心の環境は一貫して成功しているトレーダーに共通する能力であり、そして努力次第でだれにでも身に着けられる。
しかしその習得には【普通】とは異なった思考法が必要になるため、トレーダーとして大成する人は非常に少ないのだ」と主張する。』

これは本書内、訳者まえがきの最初に書かれている文章です。トレードをする人にとって、特にテクニカル分析、
ファンダメンタルズ分析を少しかじってみて、それでも中々トレードがうまくいかない。という人にとって、

この一文は、かなりの興味を誘われるのではないでしょうか。本書の内容は、この「Zone」、日本語でいうところの「明鏡止水の境地」というところに、
自分の心をどのようにもっていくかが、事細かに説明されています。まずは意識調査と称して、
トレードに対してどのような考え方を持っているかをチェックしていきます。
これだけでも、自分のトレードに対しての考え方にちょっと誤りがあることに気がつくかもしれません。

それを踏まえて、一般的なトレーダーのおかしやすい過ちとその原因を探り、その上でそれをどのように克服するかといった点が具体的に語られます。
わかりやすいように、日常生活や、スポーツ等例えを多用することで、心の問題を取り扱っているにも関らず、抽象論ばかりではない、
内容の理解がとてもしやすい作りになっている点も本書の特徴の一つです。

これらをおさえた後、継続して利益を出すために(本書ではカジノ業者の例えが使われています。この例えも、お金を扱う業種ということもあって、
わかりやすいと思います。)必要なことが説明されます。

これは心の持ち方のみならず、このように行動すればいいという、実現可能なレベルまで落とし込んで紹介されています。
より利益を極限化するための利益確定の方法も数ページではありますが、記載されています。
利食いは、エントリー、損切りと比べてもっとも難しいという意見も聞かれるものですから、ここに書かれている内容は非常に参考になるかと思います。

トレードをする上での心構えを学びたい。という形にはお勧めの一冊です。


ゾーン 相場心理学入門



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