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基礎から学ぶデイトレード~マーケットを理解するための思考術

基礎から学ぶデイトレード~マーケットを理解するための思考術

生保や銀行でディーラーをしていらした、林康史の著書です。林さんは、自著のほかに、投資関連書籍の翻訳も数多く行なっています。

本書はタイトルの通り、デイトレードに特化した内容となっています。
ただ、序章:「マーケットとは何か」   2章:「マーケットの心理学」など、必ずしもデイトレーダーを目指しているわけではない人にも、役立つ内容です。
もちろん、デイトレードを行なう人にとっては、具体的な内容が満載です。

4章「トレーディングシステムの構築」と題して、実際にテクニカル分析はどのようなものを組み合わせて使うか、それを使うときの注意点なども紹介されています。
この章、システムの構築となっていますが、決してシステム売買を推奨しているということではなく、「システムのようにルールをしっかりさせて売買をする」ということの
重要性やその手順を紹介しています。やみくもにデイトレをしてしまい、中々利益が上げられない。という方にとって、力になってくれるのではないでしょうか。

その他、5章「運用ルールの構築」では、いくつか本が出ている、ウィリアム・D・ギャンの提示した、運用ルールをもとにマネーマネジメントを紹介しています。
これも、デイトレだけではなく、様々な投資スタイルに活用いただけます。

また本書はCDつきで、著書内で紹介されているテクニカル分析を自分で分析するためのExcelファイルもついています。
全体を通して幅広い内容を網羅していますから、本書を読むことで、自分の足りないところを発見することも出来るのではないでしょうか。
一点補足をすると、ファンダメンタル分析については、あまり触れられておりません。この点についてはまた別の著書をご紹介したいと思います。

もちろん、実際はこの解に至るまでの丁寧な説明がされていますので、本解説を読んで、自分には無関係だと思った方にも、役立つものがあるかと思います。

また後半部分はテクニカル分析、主にMACDとスローストキャスティクスを併用したトレードの手法を紹介するのですが、
なぜこの二つを使用するのか、この他に沢山のテクニカルを組み合わせるとどういった結果になるのか、テクニカル分析とチャートをどう併用するのか。
損切り、利食いの考え方、ポジションの積み増し方などなど、かなり細かい説明がされています。
技術論というと、これを使えば儲かる!というような端的な解説しかされていないものもありますが、この本に読めば、 仕掛けから手仕舞いまでの
一連の方法がある程度理解できるかと思います。

もちろん、有効なテクニカル分析を知りたい!という形にも有効な一冊です。



基礎から学ぶデイトレード~マーケットを理解するための思考術



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